TCP/IP は、MySQL Cluster に含まれるノード間のすべての接続で使用されるデフォルトのトランスポートメカニズムです。通常、TCP/IP 接続を定義する必要はありません。MySQL Cluster は、すべてのデータノード、管理ノード、および SQL または API ノードに対してそのような接続を自動的に設定します。
このルールの例外については、セクション18.3.2.9「直接接続を使用する MySQL Cluster の TCP/IP 接続」を参照してください。
デフォルトの接続パラメータをオーバーライドするには、config.ini
ファイルで 1 つ以上の [tcp]
セクションを使用して接続を定義する必要があります。各 [tcp]
セクションは、2 つの MySQL Cluster クラスタノード間の TCP/IP 接続を定義します。これには、最低でも NodeId1
および NodeId2
パラメータと、オーバーライドする接続パラメータを含める必要があります。
これらのパラメータのデフォルト値を [tcp default]
セクションに設定して変更することもできます。
config.ini
ファイル内の [tcp]
セクションは、最後に (ファイル内のほかのすべてのセクションのあとで) 指定するようにしてください。ただし、[tcp default]
セクションについては、これは必須ではありません。この要件は、MySQL Cluster 管理サーバーが config.ini
ファイルを読み取る方法に関する既知の問題です。
config.ini
ファイルの [tcp]
および [tcp default]
セクションに設定できる接続パラメータをここに示します。
-
有効なバージョン 型/単位 デフォルト 範囲/値 再起動タイプ NDB 7.3.0 数値 [none] ... N 2 つのノード間の接続を識別するには、構成ファイルの
[tcp]
セクションにNodeId1
およびNodeId2
の値としてノード ID を指定する必要があります。これらは、各ノードに対する一意のId
値であり、セクション18.3.2.7「MySQL Cluster 内の SQL ノードおよびその他の API ノードの定義」で説明しているものと同じです。 -
有効なバージョン 型/単位 デフォルト 範囲/値 再起動タイプ NDB 7.3.0 数値 [none] ... N 2 つのノード間の接続を識別するには、構成ファイルの
[tcp]
セクションにNodeId1
およびNodeId2
の値としてノード ID を指定する必要があります。これらは、各ノードに対する一意のId
値であり、セクション18.3.2.7「MySQL Cluster 内の SQL ノードおよびその他の API ノードの定義」で説明しているものと同じです。 -
有効なバージョン 型/単位 デフォルト 範囲/値 再起動タイプ NDB 7.3.0 名前または IP アドレス [none] ... N HostName1
およびHostName2
パラメータを使用すると、2 つのノード間の特定の TCP 接続で使用する特定のネットワークインタフェースを指定できます。これらのパラメータに使用する値は、ホスト名または IP アドレスです。 -
有効なバージョン 型/単位 デフォルト 範囲/値 再起動タイプ NDB 7.3.0 名前または IP アドレス [none] ... N HostName1
およびHostName2
パラメータを使用すると、2 つのノード間の特定の TCP 接続で使用する特定のネットワークインタフェースを指定できます。これらのパラメータに使用する値は、ホスト名または IP アドレスです。 -
有効なバージョン 型/単位 デフォルト 範囲/値 再起動タイプ NDB 7.3.0 バイト 0 0 - 4294967039 (0xFFFFFEFF) N 送信バッファーにこれより多くの未送信バイトがあるときは、接続が過負荷状態であるとみなされます。
このパラメータを使用すると、接続を過負荷状態であるとみなす前に送信バッファーに存在する未送信データ量を決定できます。詳細は、セクション18.3.2.12「MySQL Cluster の送信バッファーパラメータの構成」を参照してください。
-
有効なバージョン 型/単位 デフォルト 範囲/値 再起動タイプ NDB 7.3.0 符号なし 2M 256K - 4294967039 (0xFFFFFEFF) N TCP トランスポータは、オペレーティングシステムに対する送信呼び出しを実行する前に、バッファーを使用してすべてのメッセージを格納します。このバッファーが 64K バイトに達すると、その内容が送信されます。これは、一連のメッセージが実行されたときにも送信されます。一時的な過負荷状態に対応するため、より大きな送信バッファーを定義することもできます。
このパラメータが明示的に設定されている場合は、メモリーが各トランスポータ専用でなくなります。代わりに、使用された値によって、(使用可能なメモリーの合計、つまり
TotalSendBufferMemory
のうち) 単一のトランスポータが使用できるメモリー量に関する厳密な制限が示されます。MySQL Cluster でトランスポータ送信バッファーメモリーの動的割り当てを構成する方法の詳細は、セクション18.3.2.12「MySQL Cluster の送信バッファーパラメータの構成」を参照してください。送信バッファーのデフォルトサイズは 2M バイトです。これは、ほとんどの状況で推奨されるサイズです。最小サイズは 64K バイトです。理論的な最大は 4G バイトです。
-
有効なバージョン 型/単位 デフォルト 範囲/値 再起動タイプ NDB 7.3.0 ブール [テキストを参照] true、false N 配信されたメッセージデータグラムを再トレースできるようにするには、各メッセージを識別する必要があります。このパラメータを
Y
に設定すると、メッセージ ID がネットワーク経由で転送されます。この機能は、製品ビルドではデフォルトで無効になっており、-debug
ビルドで有効になります。 -
有効なバージョン 型/単位 デフォルト 範囲/値 再起動タイプ NDB 7.3.0 ブール false true、false N このパラメータはブールパラメータです (
Y
または1
に設定すると有効になり、N
または0
に設定すると無効になります)。デフォルトでは無効になっています。有効にすると、送信バッファーに配置される前にすべてのメッセージのチェックサムが計算されます。この機能によって、メッセージが送信バッファーでの待機中に (またはトランスポートメカニズムによって) 破損していないことが確認されます。 -
以前は、ほかのノードからの接続を待機するために使用するポート番号をこれで指定していました。このパラメータは今後使用しないようにしてください。代わりに
ServerPort
データノード構成パラメータを使用します。 -
有効なバージョン 型/単位 デフォルト 範囲/値 再起動タイプ NDB 7.3.0 バイト 2M 16K - 4294967039 (0xFFFFFEFF) N TCP/IP ソケットからデータを受信するときに使用するバッファーのサイズを指定します。
このパラメータのデフォルト値は 2M バイトです。指定可能な最小値は 16K バイトです。理論的な最大は 4G バイトです。
-
有効なバージョン 型/単位 デフォルト 範囲/値 再起動タイプ NDB 7.3.0 符号なし 70080 1 - 2G N NDB 7.3.1 符号なし 0 0 - 2G N TCP トランスポータの初期化時に設定される受信バッファーのサイズを指定します。MySQL Cluster NDB 7.3.1 より前では、デフォルトは 70080、最小は 1 でした。MySQL Cluster NDB 7.3.1 以降では、デフォルトおよび最小値は 0 です。その場合は、オペレーティングシステムまたはプラットフォームによってこの値が設定されます。ほとんどの一般的な使用ケースでは、デフォルトが推奨されます。
-
有効なバージョン 型/単位 デフォルト 範囲/値 再起動タイプ NDB 7.3.0 符号なし 71540 1 - 2G N NDB 7.3.1 符号なし 0 0 - 2G N TCP トランスポータの初期化時に設定される送信バッファーのサイズを指定します。MySQL Cluster NDB 7.3.1 より前では、デフォルトは 71540、最小は 1 でした。MySQL Cluster NDB 7.3.1 以降では、デフォルトおよび最小値は 0 です。その場合は、オペレーティングシステムまたはプラットフォームによってこの値が設定されます。ほとんどの一般的な使用ケースでは、デフォルトが推奨されます。
-
有効なバージョン 型/単位 デフォルト 範囲/値 再起動タイプ NDB 7.3.0 符号なし 0 0 - 2G N TCP トランスポータの初期化時に設定されるメモリーのサイズを決定します。ほとんどの一般的な使用ケースでは、デフォルトが推奨されます。
-
このパラメータを
TRUE
または1
に設定すると、IP_ADDR_ANY
がバインドされ、任意の場所から接続できるようになります (自動生成接続の場合)。デフォルトはFALSE
(0
) です。