- 18.3.2.1 MySQL Cluster 構成の基本的な例
- 18.3.2.2 MySQL Cluster の推奨される初期構成
- 18.3.2.3 MySQL Cluster の接続文字列
- 18.3.2.4 MySQL Cluster 内のコンピュータの定義
- 18.3.2.5 MySQL Cluster 管理サーバーの定義
- 18.3.2.6 MySQL Cluster データノードの定義
- 18.3.2.7 MySQL Cluster 内の SQL ノードおよびその他の API ノードの定義
- 18.3.2.8 MySQL クラスタの TCP/IP 接続
- 18.3.2.9 直接接続を使用する MySQL Cluster の TCP/IP 接続
- 18.3.2.10 MySQL Cluster の共有メモリー接続
- 18.3.2.11 MySQL Cluster での SCI トランスポート接続
- 18.3.2.12 MySQL Cluster の送信バッファーパラメータの構成
MySQL Cluster を構成するには、2 つのファイルを操作する必要があります。
my.cnf
: MySQL Cluster のすべての実行可能ファイルのオプションを指定します。このファイルは、(これまでの MySQL の使用経験からご存じのとおり) クラスタ内で実行されている個々の実行可能ファイルからアクセスできる必要があります。config.ini
: このファイルは、グローバル構成ファイルとも呼ばれますが、MySQL Cluster 管理サーバーからのみ読み取られます。管理サーバーに格納された情報は、クラスタに参加しているすべてのプロセスに配布されます。config.ini
には、クラスタに関与する各ノードの記述が含まれています。これには、データノードに関する構成パラメータと、クラスタ内のすべてのノード間の接続に関する構成パラメータが含まれます。このファイルに含まれる可能性があるセクションと各セクションに配置される構成パラメータの種類を簡単に確認するには、「config.ini
ファイルのセクション」を参照してください。
構成データのキャッシュ
MySQL Cluster NDB 7.3 以降では、NDB
はステートフル構成を使用します。管理サーバーは、再起動されるたびにグローバル構成ファイルを読み取るのではなく、最初の起動時に構成をキャッシュし、その後は次の条件のいずれかが true である場合にのみグローバル構成ファイルを読み取ります。
--initial オプションを使用すると管理サーバーが起動します この場合は、グローバル構成ファイルが再度読み取られ、既存のキャッシュファイルが削除され、管理サーバーによって新しい構成キャッシュが作成されます。
--reload オプションを使用すると管理サーバーが起動します この場合は、管理サーバーのキャッシュとグローバル構成ファイルが比較されます。これらが異なる場合は、管理サーバーによって新しい構成キャッシュが作成されます。既存の構成キャッシュは保持されますが、使用されません。管理サーバーのキャッシュとグローバル構成ファイルに同じ構成データが含まれている場合は、既存のキャッシュが使用され、新しいキャッシュは作成されません。
--config-cache オプションを使用すると管理サーバーが起動します このオプションを使用すると、管理サーバーは構成キャッシュを完全にバイパスします。この場合、管理サーバーは存在する可能性がある構成ファイルを無視し、常に
config.ini
ファイルからその構成データを読み取ります。構成キャッシュがみつかりません この場合、管理サーバーはグローバル構成ファイルを読み取り、そのファイルと同じ構成データを含むキャッシュを作成します。
構成キャッシュファイル
管理サーバーは、デフォルトで MySQL インストールディレクトリ内の mysql-cluster
という名前のディレクトリに構成キャッシュファイルを作成します。(Unix システムでソースから MySQL Cluster をビルドした場合、デフォルトの場所は /usr/local/mysql-cluster
です。)これは、--configdir
オプションを指定して管理サーバーを起動すると、実行時にオーバーライドできます。構成キャッシュファイルは、ndb_
というパターンで命名されるバイナリファイルです。node_id
_config.bin.seq_id
node_id
は管理サーバーのクラスタ内のノード ID で、seq_id
はキャッシュの識別子です。キャッシュファイルには、作成された順に seq_id
を使用して連番が付けられます。管理サーバーは、seq_id
で特定される最新のキャッシュファイルを使用します。
あとの構成キャッシュファイルを削除するか、seq_id
が大きくなるように前のキャッシュファイルの名前を変更すると、前の構成にロールバックできます。ただし、構成キャッシュファイルはバイナリ形式で書き込まれるため、その内容を手動で編集しないでください。
MySQL Cluster 管理サーバーの --configdir
、--config-cache
、--initial
、および --reload
オプションの詳細は、セクション18.4.4「ndb_mgmd — MySQL Cluster 管理サーバーデーモン」を参照してください。
クラスタ構成の改良とこのプロセスを簡素化する試みを継続的に行なっています。下位互換性の維持に努めていますが、場合によっては互換性のない変更が行われる可能性があります。下位互換のない変更の場合には、クラスタのユーザーに事前に通知するように努めます。このような変更を発見し、それに関する情報が提供されていない場合は、セクション1.6「質問またはバグをレポートする方法」に示した手順を使用して MySQL バグデータベースに報告してください。