Documentation Home
MySQL 5.6 リファレンスマニュアル
Download this Manual
PDF (US Ltr) - 20.9Mb
PDF (A4) - 21.0Mb
HTML Download (TGZ) - 7.2Mb
HTML Download (Zip) - 7.2Mb


13.1.19 CREATE TRIGGER 構文

CREATE
    [DEFINER = { user | CURRENT_USER }]
    TRIGGER trigger_name
    trigger_time trigger_event
    ON tbl_name FOR EACH ROW
    trigger_body

trigger_time: { BEFORE | AFTER }

trigger_event: { INSERT | UPDATE | DELETE }

このステートメントは、新しいトリガーを作成します。トリガーとは、テーブルに関連付けられ、そのテーブルに対して特定のイベントが発生するとアクティブ化される名前付きデータベースオブジェクトのことです。トリガーは、tbl_name という名前のテーブルに関連付けられます。これは、永続的なテーブルを指す必要があります。トリガーを TEMPORARY テーブルまたはビューに関連付けることはできません。

トリガー名はスキーマの名前空間内に存在します。つまり、すべてのトリガーがスキーマ内で一意の名前を持つ必要があります。異なるスキーマ内のトリガーは同じ名前を持つことができます。

このセクションでは、CREATE TRIGGER 構文について説明します。詳細は、セクション20.3.1「トリガーの構文と例」を参照してください。

CREATE TRIGGER には、このトリガーに関連付けられたテーブルに対する TRIGGER 権限が必要です。このセクションのあとの方で説明されているように、DEFINER 値によっては、このステートメントに SUPER 権限も必要になる可能性があります。バイナリロギングが有効になっている場合は、セクション20.7「ストアドプログラムのバイナリロギング」で説明されているように、CREATE TRIGGERSUPER 権限が必要になることがあります。

DEFINER 句は、このセクションのあとの方で説明されているように、トリガーのアクティブ化時にアクセス権限を確認するときに使用されるセキュリティーコンテキストを決定します。

trigger_time は、このトリガーのアクション時間です。これは、トリガーが各行の変更の前またはあとにアクティブ化されることを示す BEFORE または AFTER にすることができます。

trigger_event は、このトリガーをアクティブ化する操作の種類を示します。次の trigger_event 値が許可されます。

  • INSERT: このトリガーは (たとえば、INSERTLOAD DATA、および REPLACE ステートメントを使用して) 新しい行がテーブルに挿入されると常にアクティブ化されます。

  • UPDATE: このトリガーは (たとえば、UPDATE ステートメントを使用して) 行が変更されると常にアクティブ化されます。

  • DELETE: このトリガーは (たとえば、DELETE および REPLACE ステートメントを使用して) 行がテーブルから削除されると常にアクティブ化されます。テーブルに対する DROP TABLE および TRUNCATE TABLE ステートメントは、DELETE を使用しないため、このトリガーをアクティブ化しません。また、パーティションを削除しても DELETE トリガーはアクティブ化されません。

trigger_event は、トリガーをアクティブ化する SQL ステートメントのリテラル型を表しているのではなく、テーブル操作の種類を表しています。たとえば、INSERT トリガーは、INSERT ステートメントだけでなく、LOAD DATA ステートメントでもアクティブ化されます。それは、どちらのステートメントもテーブルに行を挿入するためです。

この混乱を招く可能性がある例として、INSERT INTO ... ON DUPLICATE KEY UPDATE ... 構文があります。すべての行で BEFORE INSERT トリガーがアクティブ化されたあと、その行に重複キーが存在したかどうかに応じて、AFTER INSERT トリガーだけか、または BEFORE UPDATE トリガーと AFTER UPDATE トリガーの両方がアクティブ化されます。

注記

カスケードされた外部キーアクションはトリガーをアクティブ化しません。

特定のテーブルに対して、トリガーイベントとアクション時間が同じ複数のトリガーが存在していてはいけません。たとえば、1 つのテーブルに対して 2 つの BEFORE UPDATE トリガーを定義することはできません。ただし、BEFORE UPDATE および BEFORE INSERT トリガー、または BEFORE UPDATE および AFTER UPDATE トリガーは設定できます。

trigger_body は、トリガーがアクティブ化されるときに実行されるステートメントです。複数のステートメントを実行するには、BEGIN ... END 複合ステートメント構造構文を使用します。また、これにより、ストアドルーチン内で許可されるのと同じステートメントを使用することもできます。セクション13.6.1「BEGIN ... END 複合ステートメント構文」を参照してください。一部のステートメントは、トリガー内では許可されません。セクションD.1「ストアドプログラムの制約」を参照してください。

トリガー本体内では、エイリアス OLDNEW を使用して、対象テーブル (そのトリガーに関連付けられたテーブル) 内のカラムを参照できます。OLD.col_name は、更新または削除される前の既存の行のカラムを示します。NEW.col_name は、挿入された新しい行、または更新されたあとの既存の行のカラムを示します。

MySQL は、トリガーが作成されたときの有効な sql_mode システム変数の設定を格納し、トリガーが実行を開始したときの現在のサーバー SQL モードには関係なく、常にそのトリガー本体を強制的にこの設定で実行します。

DEFINER 句は、トリガーのアクティブ化時にアクセス権限を確認するときに使用される MySQL アカウントを指定します。user 値を指定する場合は、'user_name'@'host_name' (GRANT ステートメントで使用されるのと同じ形式)、CURRENT_USER、または CURRENT_USER() として指定された MySQL アカウントにしてください。DEFINER のデフォルト値は、CREATE TRIGGER ステートメントを実行するユーザーです。これは、明示的に DEFINER = CURRENT_USER を指定するのと同じです。

DEFINER 句を指定した場合は、次のルールによって有効な DEFINER ユーザーの値が決定されます。

  • SUPER 権限がない場合、許可される唯一の user 値は、リテラルで指定するか、または CURRENT_USER を使用して指定した自分のアカウントです。定義者をほかのアカウントに設定することはできません。

  • SUPER 権限がある場合は、構文として有効な任意のアカウント名を指定できます。そのアカウントが実際に存在しない場合は、警告が生成されます。

  • 存在しない DEFINER アカウントでトリガーを作成することはできますが、そのアカウントが実際に存在するようになるまで、このようなトリガーをアクティブ化することはお勧めできません。それ以外の権限確認に関する動作は定義されていません。

MySQL は、トリガー権限を確認するときに、DEFINER ユーザーを次のように考慮します。

  • CREATE TRIGGER の時点で、このステートメントを発行するユーザーには TRIGGER 権限が必要です。

  • トリガーのアクティブ化時、権限は DEFINER ユーザーに対して確認されます。このユーザーには、次の権限が必要です。

    • 対象テーブルに対する TRIGGER 権限。

    • テーブルカラムへの参照がトリガー本体内の OLD.col_name または NEW.col_name を使用して発生した場合は、対象テーブルに対する SELECT 権限。

    • テーブルカラムがトリガー本体内の SET NEW.col_name = value 割り当てのターゲットである場合は、対象テーブルに対する UPDATE 権限。

    • その他のどのような権限も、通常、そのトリガーによって実行されるステートメントに必要です。

トリガーのセキュリティーの詳細は、セクション20.6「ストアドプログラムおよびビューのアクセスコントロール」を参照してください。

トリガー本体内で、CURRENT_USER() 関数は、トリガーのアクティブ化時に権限を確認するために使用されるアカウントを返します。これは、そのトリガーがアクティブ化される原因となるアクションを実行したユーザーではなく、DEFINER ユーザーです。トリガー内のユーザー監査については、セクション6.3.13「SQL ベースの MySQL アカウントアクティビティーの監査」を参照してください。

LOCK TABLES を使用してトリガーを含むテーブルをロックした場合は、セクション13.3.5.2「LOCK TABLES とトリガー」で説明されているように、そのトリガー内で使用されているテーブルもロックされます。

トリガーの使用の詳細は、セクション20.3.1「トリガーの構文と例」を参照してください。