Documentation Home
MySQL 5.6 リファレンスマニュアル
Download this Manual
PDF (US Ltr) - 26.8Mb
PDF (A4) - 26.9Mb
HTML Download (TGZ) - 7.1Mb
HTML Download (Zip) - 7.2Mb


MySQL 5.6 リファレンスマニュアル  /  ...  /  ステートメントベースおよび行ベースレプリケーションのメリットとデメリット

17.1.2.1 ステートメントベースおよび行ベースレプリケーションのメリットとデメリット

それぞれのバイナリロギングの形式にメリットとデメリットがあります。ほとんどのユーザーにとって、データの完全性とパフォーマンスの最善の組み合わせが得られるのは、混合レプリケーション形式であるはずです。ただし、特定のタスクを実行するときにステートメントベースまたは行ベースレプリケーション形式固有の機能を利用する場合、関連するメリットとデメリットのサマリーを記述したこのセクションの情報を使用して、どちらがニーズに最適であるかを決めることができます。

ステートメントベースレプリケーションのメリット
  • バージョン 3.23 以来、MySQL に存在する実証済みのテクノロジーです。

  • ログファイルに書き込まれるデータが少ないです。更新または削除が多くの行に影響を与える場合、これによってログファイルに必要なストレージ容量がかなり少なくなります。つまり、バックアップの取得とリストアをより短時間で達成できます。

  • ログファイルには変更があったすべてのステートメントが含まれるため、データベースの監査に使用できます。

ステートメントベースレプリケーションのデメリット
  • SBR にとって安全でないステートメント  データを変更するすべてのステートメント (INSERT DELETEUPDATEREPLACE ステートメントなど) を、ステートメントベースレプリケーションを使用して複製できるわけではありません。ステートメントベースレプリケーションを使用する場合、非決定的動作は複製が困難です。そのような DML (データ変更言語) ステートメントの例には次が含まれます。

    • 非決定的な UDF またはストアドプログラムに依存するステートメント。そのような UDF またはストアドプログラムによって返される値は、それに提供されるパラメータ以外の要因に依存するため。(ただし、行ベースレプリケーションは、UDF またはストアドプログラムによって返される値を単純に置き換えるため、テーブル行およびデータに対するその影響はマスターとスレーブの両方で同じです。)詳細は、セクション17.4.1.11「呼び出される機能のレプリケーション」を参照してください。

    • ORDER BY なしで LIMIT 句を使用する DELETE および UPDATE ステートメントは非決定的です。セクション17.4.1.16「レプリケーションと LIMIT」を参照してください。

    • 次のいずれかの関数を使用するステートメントは、ステートメントベースレプリケーションでは適切に複製できません。

      • LOAD_FILE()

      • UUID()UUID_SHORT()

      • USER()

      • FOUND_ROWS()

      • SYSDATE() (マスターとスレーブの両方が --sysdate-is-now オプションで起動される場合を除きます)

      • GET_LOCK()

      • IS_FREE_LOCK()

      • IS_USED_LOCK()

      • MASTER_POS_WAIT()

      • RAND()

      • RELEASE_LOCK()

      • SLEEP()

      • VERSION()

      ただし、NOW() などを含めてほかのすべての関数はステートメントベースレプリケーションで正しく複製されます。

      詳細については、セクション17.4.1.15「レプリケーションとシステム関数」を参照してください。

    ステートメントベースレプリケーションで正しく複製できないステートメントは、ここに示すもののような警告でログが記録されます。

    [Warning] Statement is not safe to log in statement format.

    このような場合、類似の警告がクライアントにも発行されます。クライアントは SHOW WARNINGS を使用してそれを表示できます。

  • INSERT ... SELECT は、行ベースレプリケーションよりも多くの行レベルロックが必要です。

  • WHERE 句でインデックスが使用されていないためにテーブルスキャンを必要とする UPDATE ステートメントは、行ベースレプリケーションの場合より多くの行をロックする必要があります。

  • InnoDB の場合: AUTO_INCREMENT を使用する INSERT ステートメントは、競合しないほかの INSERT ステートメントをブロックします。

  • 複雑なステートメントの場合、行が更新または挿入される前に、スレーブでステートメントを評価して実行する必要があります。行ベースレプリケーションの場合、スレーブはステートメント全体を実行するのではなく、影響を受ける行だけを変更する必要があります。

  • スレーブでの評価でエラーがあった場合、特に複雑なステートメントを実行するときに、ステートメントベースレプリケーションでは、影響を受ける行全体でエラーのマージンが時間とともに徐々に増える場合があります。セクション17.4.1.26「レプリケーション中のスレーブエラー」を参照してください。

  • ストアドファンクションは、呼び出し元のステートメントと同じ NOW() 値で実行します。ただし、これはストアドプロシージャーには当てはまりません。

  • 決定的な UDF はスレーブで適用される必要があります。

  • テーブル定義は、マスターとスレーブで (ほぼ) 同じでなければいけません。詳細については、セクション17.4.1.9「テーブル定義が異なるマスターとスレーブでのレプリケーション」を参照してください。

行ベースレプリケーションのメリット
  • すべての変更を複製できます。これはもっとも安全な形式のレプリケーションです。

    mysql データベースは複製されません。代わりに、mysql データベースはノード固有データベースとして見られます。行ベースレプリケーションは、このデータベース内のテーブルでサポートされません。代わりに、GRANTREVOKE、およびトリガー、ストアドルーチン (ストアドプロシージャーを含む)、およびビューの操作など、通常この情報を更新するステートメントは、ステートメントベースレプリケーションでスレーブにすべて複製されます。

    CREATE TABLE ... SELECT などのステートメントの場合、CREATE ステートメントはテーブル定義から生成されてステートメントベース形式を使用して複製される一方、行挿入は行ベース形式を使用して複製されます。

  • このテクノロジーはほかのほとんどのデータベース管理システムと同じです。ほかのシステムについての知識は MySQL で通用します。

  • マスターで必要な行ロックは少ないため、次の種類のステートメントでは並列性が高くなります。

    • INSERT ... SELECT

    • AUTO_INCREMENT 付きの INSERT ステートメント

    • キーを使用しないまたは検査された行のほとんどを変更しない WHERE 句付きの UPDATE または DELETE ステートメント。

  • INSERTUPDATE、または DELETE ステートメントの場合、スレーブで必要な行ロックが少ないです。

行ベースレプリケーションのデメリット
  • RBR では、ログに書き込む必要があるデータが増える可能性があります。ステートメントベースレプリケーションでは、DML ステートメント (UPDATEDELETE ステートメントなど) を複製するためにステートメントだけをバイナリログに書き込みます。一方、行ベースレプリケーションでは変更されたすべての行をバイナリログに書き込みます。ステートメントが多くの行を変更する場合、行ベースレプリケーションは非常に多くのデータをバイナリログに書き込む可能性があります。このことはロールバックされるステートメントにも当てはまります。すなわち、バックアップの取得とリストアにも、より多くの時間がかかる可能性があります。また、データを書き込むためにバイナリログがロックされる時間が長くなるため、並列性の問題が発生する場合があります。

  • 大きな BLOB 値を生成する決定的 UDF の場合は、ステートメントベースレプリケーションより行ベースレプリケーションの方が複製に時間がかかります。これは、データを生成するステートメントではなく、BLOB カラム値がログに書き込まれるためです。

  • ログを検査してもどのステートメントが実行されたかを確認できず、マスターからどのステートメントが到着して実行されたかをスレーブで確認することもできません。

    ただし、オプション --base64-output=DECODE-ROWS および --verbose を付けて mysqlbinlog を使用すると、何のデータが変更されたかがわかります。

  • MyISAM ストレージエンジンを使用するテーブルの場合、INSERT ステートメントを行ベースイベントとしてバイナリログに適用するときの方が、ステートメントとして適用するときよりも、スレーブでより強いロックが必要です。これは、MyISAM テーブルでの同時挿入が、行ベースレプリケーションを使用するときにサポートされないことを意味します。


User Comments
User comments in this section are, as the name implies, provided by MySQL users. The MySQL documentation team is not responsible for, nor do they endorse, any of the information provided here.
  Posted by Ben Clewett on March 7, 2012
Memory tables have caused me a problem with ROW based replication.

As the table is not populated on server start-up, my slave may have an empty table, where the master is populated.

When I 'START SLAVE' I get:

Could not execute Update_rows event on table db.foo; Can't find record in 'foo', Error_code: 1032; handler error HA_ERR_KEY_NOT_FOUND; the event's master log mysql_bin_log.000022, end_log_pos 576268563

This is not the case with STATEMENT based replication, which will work.

In my case I solved this by using 'replicate_ignore_table' for any memory tables.

(Although a more elegant solution to keep this table functional would be preferable, if known?)

  Posted by Peter Burns on March 28, 2014
Another disadvantage of row-based replication:

If you have 2 or more servers replicating in a loop then some statements which are safe for SBR can cause RBR to fail, in particular statements which increment or decrement values. E.g.

UPDATE counter_table SET counter = counter + 1;

In SBR, 2 servers can both execute this query many times and ultimately stay in sync (even if replication halts for a while). But in RBR, if both servers execute this query at about the same time (or while replication is halted) they can both log the same change (e.g. from counter = 55 to counter = 56), and this change will fail when it replicates to the other server.

  Posted by Ben Lin on April 15, 2014
@Peter: Sounds like you are using both "servers" as masters, and replicate from each other. That is not a very good (common) practice. Usually there is only one master, and all the write operations are performed in this master. The other servers are slave for reading.
Sign Up Login You must be logged in to post a comment.