このセクションでは、MySQL で直接的あるいは間接的に使用されるすべての環境変数について説明します。これらの多くは本ドキュメントの別の場所にもあります。
コマンド行のどのようなオプションも、オプションファイルおよび環境変数で指定された値に優先し、オプションファイルの値は環境変数の値に優先することにご留意ください。
多くの場合、MySQL の動作を変更するには、環境変数ではなくオプションファイルを使用する方が好ましいといえます。セクション4.2.6「オプションファイルの使用」を参照してください。
変数 | 説明 |
---|---|
CXX |
C++ コンパイラの名前 (CMake 実行用)。 |
CC |
C コンパイラの名前 (CMake 実行用)。 |
DBI_USER |
Perl DBI のデフォルトユーザー名。 |
DBI_TRACE |
Perl DBI のトレースオプション。 |
HOME |
mysql 履歴ファイルのデフォルトのパスは $HOME/.mysql_history です。 |
LD_RUN_PATH |
libmysqlclient.so のロケーション指定に使用。 |
LIBMYSQL_ENABLE_CLEARTEXT_PLUGIN |
mysql_clear_password 認証プラグインを有効化。セクション6.3.8.7「クライアント側のクリアテキスト認証プラグイン」を参照してください。 |
LIBMYSQL_PLUGIN_DIR |
クライアントプラグインを検索するディレクトリ。 |
LIBMYSQL_PLUGINS |
プリロードするクライアントプラグイン。 |
MYSQL_DEBUG |
デバッグ中のデバッグトレースオプション。 |
MYSQL_GROUP_SUFFIX |
オプショングループのサフィクスの値 (--defaults-group-suffix などの指定)。 |
MYSQL_HISTFILE |
mysql 履歴ファイルへのパス。この変数を設定すると、その値は $HOME/.mysql_history のデフォルトをオーバーライドします。 |
MYSQL_HISTIGNORE |
$HOME/.mysql_history にログ記録しないステートメントを指定するパターン。 |
MYSQL_HOME |
サーバー固有の my.cnf ファイルが存在するディレクトリへのパス。 |
MYSQL_HOST |
mysql コマンド行クライアントが使用するデフォルトのホスト名。 |
MYSQL_PS1 |
mysql コマンド行クライアントで使用するコマンドプロンプト。 |
MYSQL_PWD |
mysqld に接続する際のデフォルトのパスワード。これを使用することはセキュアではありません。セクション6.1.2.1「パスワードセキュリティーのためのエンドユーザーガイドライン」を参照してください。 |
MYSQL_TCP_PORT |
デフォルトの TCP/IP ポート番号。 |
MYSQL_TEST_LOGIN_FILE |
.mylogin.cnf ログインファイルの名前。 |
MYSQL_UNIX_PORT |
localhost への接続に使用される、デフォルトの Unix ソケットファイル名。 |
PATH |
シェルが MySQL プログラムの検索に使用します。 |
TMPDIR |
一時ファイルが作成されるディレクトリ。 |
TZ |
ローカルタイムゾーンに設定するようにしてください。セクションB.5.4.6「タイムゾーンの問題」を参照してください。 |
UMASK |
ファイルを作成する際のユーザーファイル作成モード。表のあとにある注釈を参照してください。 |
UMASK_DIR |
ディレクトリを作成する際のユーザーディレクトリ作成モード。表のあとにある注釈を参照してください。 |
USER |
mysqld に接続する際の Windows のデフォルトのユーザー名。 |
mysql の履歴ファイルの詳細は、セクション4.5.1.3「mysql のロギング」を参照してください。
MYSQL_TEST_LOGIN_FILE
は、ログインファイル (mysql_config_editor によって作成されるファイル) のパス名です。設定されていない場合、デフォルト値は Windows では %APPDATA%\MySQL\.mylogin.cnf
ディレクトリ、Windows 以外のシステムでは $HOME/.mylogin.cnf
です。セクション4.6.6「mysql_config_editor — MySQL 構成ユーティリティー」を参照してください。
UMASK
変数および UMASK_DIR
変数は、その名前にもかかわらず、マスクではなくモードとして使用されます。
UMASK
が設定されている場合、mysqld は($UMASK | 0600)
をファイル作成のモードとして使用し、新しく作成されるファイルのモードは 0600 から 0666 の範囲になります (すべて 8 進数の値)。UMASK_DIR
が設定されている場合、mysqld は($UMASK_DIR | 0700)
をディレクトリ作成のベースモードとして使用し、次に~(~$UMASK & 0666)
との AND が取られます。そのため新しく作成されるファイルのモードは 0700 から 0777 の範囲になります (すべて 8 進数の値)。AND 演算によってディレクトリモードから読み取り/書き込み権が削除されることがありますが、実行権が削除されることはありません。
MySQL では、UMASK
または UMASK_DIR
の値がゼロで始まる場合、その値は 8 進数と見なされます。