新しいテーブルを作成するときに、ENGINE
テーブルオプションを CREATE TABLE
ステートメントに加えることによって、どのストレージエンジンを利用するかを指定できます。
-- ENGINE=INNODB not needed unless you have set a different
-- default storage engine.
CREATE TABLE t1 (i INT) ENGINE = INNODB;
-- Simple table definitions can be switched from one to another.
CREATE TABLE t2 (i INT) ENGINE = CSV;
CREATE TABLE t3 (i INT) ENGINE = MEMORY;
ENGINE
オプションを省略した場合、デフォルトのストレージエンジンが使用されます。デフォルトのエンジンは MySQL 5.6 の InnoDB
です。デフォルトのエンジンを指定するには、--default-storage-engine
サーバースタートアップオプションを使用するか、my.cnf
構成ファイルにある default-storage-engine
オプションを設定するかします。
現在のセッションにデフォルトのストレージエンジンを設定するには、default_storage_engine
変数を設定します。
SET default_storage_engine=NDBCLUSTER;
MySQL 5.6.3 以降では、CREATE TEMPORARY TABLE
で作成された TEMPORARY
テーブルのストレージエンジンは、スタートアップ時または実行時のいずれかに default_tmp_storage_engine
を設定することで、永続的なテーブルのエンジンから個別に設定できます。MySQL 5.6.3 より前は、default_storage_engine
で永続および TEMPORARY
の両方のテーブルのエンジンを設定します。
テーブルを別のストレージエンジンに変換するには、新しいエンジンを指定する ALTER TABLE
ステートメントを使用します。
ALTER TABLE t ENGINE = InnoDB;
セクション13.1.17「CREATE TABLE 構文」および セクション13.1.7「ALTER TABLE 構文」を参照してください。
コンパイルされていないストレージエンジン、またはコンパイルされているが無効化されたストレージエンジンを使用する場合、MySQL はその代わりに、デフォルトのストレージエンジンを使用してテーブルを作成します。たとえばレプリケーションのセットアップで、マスターサーバーは、最大限の安全性を得るために InnoDB
テーブルを使用し、スレーブサーバーは持続性と一貫性を犠牲にして速度を得るために、代替ストレージエンジンを使用する場合があります。
デフォルトでは、CREATE TABLE
または ALTER TABLE
がデフォルトのストレージエンジンを使用できない場合は、常に警告が生成されます。目的のエンジンが使用できない場合に、混乱を起こす意図しない動作をしないようにするには、NO_ENGINE_SUBSTITUTION
SQL モードを有効にします。目的のエンジンが使用できない場合、この設定によって、警告の代わりにエラーが起こり、テーブルが作成されたり変更されたりしません。セクション5.1.7「サーバー SQL モード」を参照してください。
新しいテーブルの場合、MySQL はテーブルとカラムの定義を保持するために .frm
ファイルを必ず作成します。テーブルのインデックスとデータは、ストレージエンジンによっても異なりますが、1 つまたは複数の別のファイルに格納してもかまいません。サーバーがストレージエンジンレベルの上位に .frm
ファイルを作成します。個々のストレージエンジンは、それらが管理するテーブルに必要なファイルをさらに作成します。テーブル名に特殊文字が含まれている場合は、セクション9.2.3「識別子とファイル名のマッピング」で説明されているように、その文字のエンコードされたバージョンがテーブルファイルの名前に含まれます。