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6.5 AdminAPI MySQL サンドボックス

このセクションでは、AdminAPI でサンドボックスデプロイメントを設定する方法について説明します。 最初に MySQL のローカルサンドボックスインスタンスをデプロイおよび使用することは、AdminAPI の探索を開始するのに適した方法です。 本番サーバーにデプロイする前に、機能をローカルで完全にテストできます。AdminAPI には、ローカルにデプロイされたシナリオで InnoDB クラスタ および InnoDB ReplicaSet と連携するように正しく構成されたサンドボックスインスタンスを作成するための組込み機能があります。

重要

サンドボックスインスタンスは、テスト目的でローカルマシンでのデプロイおよび実行にのみ適しています。 本番環境では、MySQL Server インスタンスはネットワーク上の様々なホストマシンにデプロイされます。 詳しくはセクション6.2.2「本番 InnoDB クラスタ のデプロイ」をご覧ください。

インスタンスを操作して接続文字列で指定する本番デプロイメントとは異なり、サンドボックスインスタンスは MySQL Shell を実行しているマシンと同じマシンでローカルに実行されます。 したがって、サンドボックスインスタンスを指定するには、MySQL サンドボックスインスタンスがリスニングしているポート番号を指定します。

• サンドボックスインスタンスのデプロイ

• サンドボックスインスタンスの管理

サンドボックスインスタンスのデプロイ

MySQL AdminAPI では、dba グローバル変数が MySQL Shell に追加され、サンドボックスインスタンスを管理するための機能が提供されます。 この設定例では、dba.deploySandboxInstance(port_number) を使用して 3 つのサンドボックスインスタンスを作成します。 ポート 3310 にバインドされている新しいサンドボックスインスタンスをデプロイするには、次を発行します:

mysql-js> dba.deploySandboxInstance(3310)

deploySandboxInstance() に渡される引数は、MySQL Server インスタンスが接続をリスニングする TCP ポート番号です。 デフォルトでは、サンドボックスは Unix システムの $HOME/mysql-sandboxes/port という名前のディレクトリに作成されます。 Microsoft Windows システムの場合、ディレクトリは %userprofile%\MySQL\mysql-sandboxes\port です。

インスタンスの root ユーザーパスワードの入力を求められます。

重要

各サンドボックスインスタンスはルートユーザーとパスワードを使用し、連携する必要があるすべてのサンドボックスインスタンスで同じである必要があります。 これは本番環境ではお薦めしません。

別のサンドボックスサーバーインスタンスをデプロイするには、ポート 3310 でサンドボックスインスタンスに対してステップを繰り返し、インスタンスごとに異なるポート番号を選択します。 追加のサンドボックスインスタンスごとに、次のようにします:

mysql-js> dba.deploySandboxInstance(port_number)

このチュートリアルに従うには、3 つのサンドボックスサーバーインスタンスにポート番号 3310、3320 および 3330 を使用します。 次のコマンドを発行します:

mysql-js> dba.deploySandboxInstance(3320)
mysql-js> dba.deploySandboxInstance(3330)

テスト目的で単一のホストで複数のサンドボックスを実行する場合など、サンドボックスが格納されているディレクトリを変更するには、MySQL Shell sandboxDir オプションを使用します。 たとえば、/home/user/sandbox1 ディレクトリでサンドボックスを使用するには、次のコマンドを発行します:

mysql-js> shell.options.sandboxDir='/home/user/sandbox1'

その後のサンドボックス関連のすべての操作は、/home/user/sandbox1 で見つかったインスタンスに対して実行されます。

サンドボックスをデプロイすると、MySQL Shell は mysqld バイナリを検索し、それを使用してサンドボックスインスタンスを作成します。 MySQL Shell が mysqld バイナリを検索する場所を構成するには、PATH 環境変数を構成します。 これは、本番環境にデプロイする前に、新しいバージョンの MySQL をローカルでテストする場合に役立ちます。 たとえば、パス/home/user/mysql-latest/bin/mysqld で mysqld バイナリを使用するには、次のようにします:

PATH=/home/user/mysql-latest/bin/mysqld:$PATH

次に、PATH 環境変数が設定されている端末から MySQL Shell を実行します。 デプロイするサンドボックスでは、構成されたパスにある mysqld バイナリが使用されます。

サンドボックスインスタンスの管理

サンドボックスインスタンスの実行後は、次を使用していつでもステータスを変更できます:

• サンドボックスインスタンスを停止するには、dba.stopSandboxInstance(instance) を使用します。 これにより、dba.killSandboxInstance(instance) とは異なり、インスタンスが正常に停止します。

• サンドボックスインスタンスを起動するには、dba.startSandboxInstance(instance) を使用します。

• サンドボックスインスタンスを強制終了するには、dba.killSandboxInstance(instance) を使用します。 これにより、インスタンスは正常に停止せずに停止され、予期しない停止のシミュレーションに役立ちます。

• サンドボックスインスタンスを削除するには、dba.deleteSandboxInstance(instance) を使用します。 これにより、サンドボックスインスタンスがファイルシステムから完全に削除されます。