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MySQL 8.0 リファレンスマニュアル
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MySQL 8.0 リファレンスマニュアル  /  ...  /  異なるレプリカへの異なるデータベースのレプリケート

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17.4.6 異なるレプリカへの異なるデータベースのレプリケート

単一のソースサーバーがあり、異なるデータベースを異なるレプリカにレプリケートする必要がある場合があります。 たとえば、データ分析時の負荷を分散するために、異なる売上データを異なる部門に分散したい場合です。 このレイアウトの例を図17.2「個別のレプリカへのデータベースのレプリケート」に示します。

図 17.2 個別のレプリカへのデータベースのレプリケート

MySQL ソースには、databaseA、databaseB および databaseC の 3 つのデータベースがあります。databaseA は MySQL レプリカ 1 にのみレプリケートされ、databaseB は MySQL レプリカ 2 にのみレプリケートされ、databaseC は MySQL レプリカ 3 にのみレプリケートされます。

この分離を実現するには、ソースとレプリカを通常どおりに構成し、各レプリカで --replicate-wild-do-table 構成オプションを使用して、各レプリカが処理するバイナリログステートメントを制限します。

重要

ステートメントベースレプリケーションを使用する場合は、--replicate-do-db をこの目的に使用しないでください。ステートメントベースレプリケーションを使用すると、このオプションの影響は現在選択されているデータベースによって異なります。 このことは、混合形式のレプリケーションにも当てはまります。一部の更新をステートメントベース形式を使用して複製できるためです。

しかし、行ベースレプリケーションだけを使用している場合には、この目的のために --replicate-do-db を使用しても安全なはずです。この場合には、現在選択されているデータベースがオプションの動作に影響しないためです。

たとえば、図17.2「個別のレプリカへのデータベースのレプリケート」 に示されている分離をサポートするには、START REPLICA | SLAVE を実行する前に、各レプリカを次のように構成する必要があります:

  • レプリカ 1 では --replicate-wild-do-table=databaseA.% を使用する必要があります。

  • レプリカ 2 では --replicate-wild-do-table=databaseB.% を使用する必要があります。

  • レプリカ 3 では --replicate-wild-do-table=databaseC.% を使用する必要があります。

この構成内の各レプリカは、ソースからバイナリログ全体を受け取りますが、そのレプリカで有効な --replicate-wild-do-table オプションに含まれるデータベースとテーブルに適用されるバイナリログからのイベントのみを実行します。

レプリケーションを開始する前にレプリカに同期する必要があるデータがある場合は、次のようないくつかの選択肢があります:

  • すべてのデータを各レプリカに同期し、保持しないデータベースまたはテーブル、あるいはその両方を削除します。

  • mysqldump を使用して、データベースごとに個別のダンプファイルを作成し、各レプリカに適切なダンプファイルをロードします。

  • RAW データファイルダンプを使用し、各レプリカに必要な特定のファイルおよびデータベースのみを含めます。

    注記

    これは、innodb_file_per_table を使用しないかぎり、InnoDB データベースでは機能しません。