MySQL での IPv6 のサポートには次の機能があります。
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MySQL Server は、IPv6 を介して接続するクライアントからの TCP/IP 接続を受け入れることができます。たとえば、次のコマンドは、ローカルホスト上の MySQL Server に IPv6 を介して接続します。
shell> mysql -h ::1
この機能を使用するには、2 つのことが満たされている必要があります。
システムが IPv6 をサポートするように構成されている必要があります。セクション5.1.9.1「IPv6 用のシステムサポートの確認」を参照してください。
MySQL 5.6.6 以降では、デフォルトの MySQL Server 構成は、IPv4 接続に加えて IPv6 接続を許可します。5.6.6 より前の場合、デフォルトは IPv4 接続のみが許可されます。デフォルト構成を変更するには、適切な
--bind-address
オプションを使用してサーバーを開始します。セクション5.1.4「サーバーシステム変数」を参照してください。
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MySQL アカウント名には、IPv6 を介してサーバーに接続するクライアントの権限を DBA が指定できるようにするために、IPv6 アドレスが許可されます。セクション6.2.3「アカウント名の指定」を参照してください。IPv6 アドレスは、
CREATE USER
、GRANT
、REVOKE
などのステートメント内のアカウント名に指定できます。例:mysql> CREATE USER 'bill'@'::1' IDENTIFIED BY 'secret'; mysql> GRANT SELECT ON mydb.* TO 'bill'@'::1';
IPv6 関数は、文字列と内部形式の IPv6 アドレス形式の間の変換が可能で、値が有効な IPv6 アドレスを表現しているかどうかを検査できます。たとえば、
INET6_ATON()
およびINET6_NTOA()
はINET_ATON()
およびINET_NTOA()
に類似していますが、IPv4 アドレスに加えて IPv6 アドレスも処理します。セクション12.18「その他の関数」を参照してください。
以降のセクションでは、クライアントが IPv6 を介してサーバーに接続できるようにするために、MySQL をセットアップする方法について説明します。