MySQL がフルテーブルスキャンを使用してクエリーを解決する場合、EXPLAIN
からの出力には type
カラムに ALL
と示されます。これは通常は次の条件で発生します。
テーブルがきわめて小さいため、キールックアップで煩わされるよりもテーブルスキャンを実行する方が速くなります。これは、10 行未満の行や短い行長のテーブルによくあります。
インデックスが設定されたカラムに対して、
ON
またはWHERE
句に使用可能な制限がありません。インデックスが設定されたカラムと定数値を比較していて、MySQL が (インデックスツリーに基づいて) その定数がテーブルのきわめて大きい部分をカバーしており、テーブルスキャンが高速に行われると計算しました。セクション8.2.1.2「MySQL の WHERE 句の最適化の方法」を参照してください。
別のカラム経由で、カーディナリティーが低い (多数の行がキー値に一致する) キーを使用しています。この場合、MySQL は、キーを使用して、多数のキールックアップが実行され、テーブルスキャンが高速であると想定します。
小さいテーブルでは、テーブルスキャンは多くの場合に適切であり、実行の影響は無視できます。大きいテーブルでは、オプティマイザがテーブルスキャンを誤って選択しないように、次の技法を試してください。
ANALYZE TABLE
を使用して、スキャンされるテーブルのキー分布を更新します。セクション13.7.2.1「ANALYZE TABLE 構文」を参照してください。tbl_name
-
スキャンされるテーブルに
FORCE INDEX
を使用して、MySQL に、テーブルスキャンは指定したインデックスを使用するのと比較して著しく負荷が大きいことを伝えます。SELECT * FROM t1, t2 FORCE INDEX (index_for_column) WHERE t1.col_name=t2.col_name;
セクション13.2.9.3「インデックスヒントの構文」を参照してください。
--max-seeks-for-key=1000
オプションを使用して mysqld を開始するか、またはSET max_seeks_for_key=1000
を使用して、オプティマイザに、キースキャンでは 1,000 より多くのキーシークは発生しないと想定するように伝えます。セクション5.1.4「サーバーシステム変数」を参照してください。