mysql.backup_progress
テーブルにより、バックアップジョブの実行時にそれらをモニターできます。mysql.backup_history
テーブルにより、完了したジョブの結果を確認できます。これらのテーブルは CSV ストレージエンジンによって作成されているため、それらを SQL からクエリーしたり、アプリケーションまたはスクリプトからテキストファイルを解析したりすることができます。
バックアップ操作でこれらのテーブルの更新をスキップするには、--no-history-logging
オプションを使用します。
backup_progress
テーブル
backup_progress
テーブルの各行は、実行中のバックアップジョブからの状態の変更やメッセージを記録します。backup_progress
テーブルには次のカラムがあります。
backup_id
tool_name
error_code
error_message
current_time
current_state
CSV ストレージエンジンは直接 NULL
値を表現できないため、ログでは代わりに -1 の値が使用されます (たとえば、バイナリロギングが有効にされていない場合に、binlog_pos
カラムなどで)。
backup_id
値は、単一のバックアップ操作の情報をグループ化し、ジョブの終了後に backup_history
テーブル内の対応する行に関連付けるために使用します。
error_code
値と error_message
値は、ジョブの進行状況を追跡し、バックアップ操作を停止する必要がある重大なエラーが発生したかどうかを検出するために使用します。
current_time
値と current_state
値は、バックアップ操作の各部分でかかる時間を測定し、将来のバックアップの間隔の計画に役立てるために使用します。
backup_history
テーブル
backup_history
テーブルの各行は、mysqlbackup コマンドによって生成された、1 つの完了したバックアップジョブの詳細を記録します。backup_history
テーブルには次のカラムがあります。
backup_id
tool_name
start_time
end_time
binlog_pos
binlog_file
compression_level
engines
innodb_data_file_path
innodb_file_format
start_lsn
end_lsn
backup_type
backup_format
mysql_data_dir
innodb_data_home_dir
innodb_log_group_home_dir
innodb_log_files_in_group
innodb_log_file_size
backup_destination
lock_time
exit_state
last_error
last_error_code
end_lsn
値は、増分バックアップに関連する操作を自動化するために使用します。フルバックアップまたは増分バックアップを取得した場合、そのバックアップからの終了 LSN を次の増分バックアップの開始 LSN として指定します。
mysql_data_dir
、innodb_data_home_dir
、および backup_destination
などのバックアップ関連の構成設定に対応する値は、バックアップで正しいソースディレクトリと宛先ディレクトリを使用していることを確認するために使用します。
値 exit_state
、last_error
、および last_error_code
は、各バックアップの成功または失敗を評価するために使用します。
last_error
が 'NO_ERROR'
の場合、バックアップ操作は成功しています。何らかのエラーがある場合、backup_progress
テーブルから、そのバックアップ操作のエラーの完全なリストを取得できます。