MySQL 5.5 から 5.6 に移行した InnoDB ストレージエンジンに行われた変更のために、MySQL 5.5 データベースのバックアップを MySQL 5.6 Server にリストアするには、一般的なリストアおよびアップグレード手順以外の複数の追加ステップが必要になります。これを省略すると、ターゲットサーバーがクラッシュします。このようなリストアについては、次のステップに従ってください。
ある MySQL バージョンを実行しているサーバーをバックアップし、別の MySQL バージョンを実行しているサーバーでリストアできます。リストア後、新しい MySQL バージョンをはじめて実行する場合のように、適切なアップグレードステップを実行してください。(または古い MySQL を実行しているサーバーにインストールした場合は、適切なダウングレードステップを実行してください。)アップグレードとダウングレードの詳細は、MySQL のアップグレードとMySQL のダウングレードを参照してください。
MySQL バージョンの特定の組み合わせの間でアップグレードしたあと、システムテーブルの定義の欠落または不一致に関するエラーメッセージが表示される場合があります。このような問題を修正するためのアップグレード手順で指示されているように、mysql_upgrade コマンドを使用します。このコマンドの説明については、mysql_upgrade — MySQL テーブルのチェックとアップグレードを参照してください。
古い MySQL バージョンへのデータベースのリストア (つまり、サーバーのダウングレード) は、元のバージョンと最終バージョンが同じリリースシリーズ内に属しているとき (5.5.30 から 5.5.29 へなど) にのみサポートされます。より低いシリーズへのダウングレード (5.6.33 から 5.5.33 へなど) は、サーバークラッシュやデータの破損を引き起こす可能性があります。
MySQL 5.5 でバックアップし MySQL 5.6 でリストアするためのステップ
MySQL 5.5 Server でデータをバックアップします。
apply-log
を実行し、続いてバックアップ上でcopy-back
操作を実行して、MySQL 5.6 Server のデータディレクトリとして使用する予定のディレクトリにデータをリストアします。-
MySQL 5.6 Server 用のデータディレクトリを専用のデータディレクトリとして使用して、MySQL 5.5 Server を再起動します。
注記これは、MySQL 5.5 のデータの MySQL 5.6 Server へのリストアに特有の追加ステップで、通常のリストアおよびアップグレード手順にはありません。MySQL 5.5 Server はこれを使用して、クラッシュリカバリ中にサーバーが行う処理に類似した複数のクリーンアップステップをデータに対して実行することにより、MySQL 5.6 へのアップグレード用にデータを準備します。
MySQL 5.5 Server を停止させます。
MySQL 5.6 Server をインストールします。
MySQL 5.6 Server を起動します。
リストアされるデータについて MySQL リファレンスマニュアルで記されているように、アップグレードステップを実行します。MySQL 5.6 に付属している mysql_upgrade が適用されていることを確認します。
データを確認します。
MySQL 5.1 でバックアップし MySQL 5.5 でリストアするためのステップ
MySQL 5.1 でバックアップします。
MySQL 5.5 をインストールします。
MySQL 5.5 でリストアします。
MySQL リファレンスマニュアルで記されているように、アップグレードステップを実行します。
データを確認します。