mysqlbackup オプションは、コマンド行または構成ファイル内の構成パラメータとして指定できます。このセクションでは、構成ファイルの使用について説明します。
一般に、mysqlbackup は構成オプションの処理の mysql
スタイルに従います。「mysqlbackup」
および「client」
グループオプションはコマンド行オプションとして渡します。指定したコマンド行オプションによって、構成ファイルの値がオーバーライドされ、オプションが重複している場合は、最後のインスタンスが優先されます。mysqlbackup は、mysqld への接続を使用できない場合、「mysqld」
グループ内のオプションも読み取り、ソースリポジトリに関連するパラメータを検出します。
パラメータ名の下線文字は、ダッシュに置換でき、この同じ規則を使用する mysqld パラメータと同様に、シノニムとして処理されます。(詳細については、MySQL リファレンスマニュアルの「コマンド行でのオプションの使用」を参照してください。)このドキュメントでは一般に SHOW VARIABLES
ステートメントの出力に一致するように、下線を使用して名前を表示しています。
オプションファイル
mysqlbackup コマンドはバックアップ元の MySQL データの場所を読み取ります (優先順で)。
可能な場合、実行中のデータベースからの接続情報。そのため、ほとんどの場合に、コマンド行または構成ファイルにほとんどのオプションを指定することを避けられます。
mysqlbackup コマンド行に指定するパラメータ。このようにして、個々のバックアップジョブに特定のオプションを指定できます。
MySQL 構成ファイル (デフォルトで Unix 上の
my.cnf
および Windows 上のmy.ini
)。パラメータは最初「mysqlbackup」
グループ、次に「client」
グループ内で検索されます。ほとんどのバックアップジョブに適用する一般的なパラメータを構成ファイルに入れることができます。
mysqlbackup は、初期バックアップステップではファイルを上書きしないため、バックアップディレクトリには古いバックアップファイルが格納されていてはなりません。mysqlbackup は、すでに存在するファイルを作成するように求められると停止し、既存のバックアップの損傷を回避します。便宜上、--with-timestamp
オプションを指定します。これは常にメインバックアップディレクトリに下に、バックアップジョブごとに一意のタイムスタンプされたサブディレクトリを作成します。
バックアップデータと一緒に保存される構成ファイル
バックアップデータの各セットには、構成パラメータの最小セットを含む構成ファイル backup-my.cnf
が含まれます。mysqlbackup コマンドは、このバックアップデータに適用される設定を記録するためにこのファイルを生成します。apply-log
プロセスなどの後続の操作では、このファイルからオプションを読み取り、バックアップデータの構造を判断します。
例 5.5 backup-my.cnf
ファイルの例
これは、mysqlbackup によって生成された backup-my.cnf
ファイルの例です。
[mysqld]
innodb_data_file_path=ibdata1:256M;ibdata2:256M:autoextend
innodb_log_file_size=256M
innodb_log_files_in_group=3
生成された backup-my.cnf
ファイル内のすべてのパスは、単一のバックアップディレクトリを指します。検証とメンテナンスを簡単にするため、一般にバックアップするすべてのデータを、異なるディレクトリに分散させずに、単一のディレクトリ内に格納します。
バックアップ時に、後の段階 (リストア操作など) で必要な構成パラメータはバックアップディレクトリに生成される backup-my.cnf
ファイルに記録されます。backup-my.cnf
には最小限必要なパラメータのみが格納されるため、そのファイルを大きく変更することなく、バックアップを別の場所にリストアできます。たとえば、innodb_data_home_dir
オプションと innodb_log_group_home_dir
オプションは backup-my.cnf
に入れることができますが、それらの値が backup-dir
値と同じ場合、それらは省略されます。