これらのオプションは、バックアップディレクトリのレイアウトに関連する各種パラメータを指定します。
--backup-dir
オプションは、このグループからユーザーが一般に指定する唯一のオプションです。すべての backup_innodb_*
オプションの値は、backup_
プリフィクスのない対応する構成オプションから自動的に取得できます (下の各オプションの説明を参照してください)。それらのオプションは、バックアップ時に、ユーザーがバックアップのリストア時に使用される、それらのオプションの特定の値を指定する必要がある場合にのみ指定する必要があります。backup_innodb_*
オプションで指定された値は backup_my.cnf
ファイルに格納され、将来のリストア時に使用されます。
バックアップ時にデータベース接続を使用できる場合、それらの backup_innodb_*
オプションは無視され、それらの値がデータベース接続から取得された対応する値によって上書きされます。
これらのオプションは、次の操作でのみ使用します。
バックアップ作成操作:
backup
、backup-and-apply-log
、backup-to-image
。リストア操作:
copy-back
、copy-back-and-apply-log
。
次のパラメータはバックアップディレクトリ内のファイルのレイアウトを示します。
-
--backup-dir
と同じです。バックアップデータを格納するディレクトリ。これはほとんどの種類のバックアップ操作に必要なきわめて重要なパラメータです。これは--datadir
で指定されるディレクトリのサブディレクトリにすることはできません。追加のレベルのサブディレクトリは、--with-timestamp
オプションも指定した場合に作成されます。さらに、
copy-back-and-apply-log
で単一ファイルバックアップをリストアする場合、リストアプロセス時に生成される一時ファイルの格納に使用されるフォルダの場所を指定するために--backup-dir
が使用されます。 -
backup_innodb_data_home_dir
=PATH
バックアップ InnoDB データファイルが存在するディレクトリを指定します。通常
backup-dir
と同じですが、別にすることもできます。このパラメータは、
backup_innodb_data_file_path
とともに、バックアップディレクトリ構造内の InnoDB データファイル (ibdata1
、ibdata2
など) が格納される場所を指定します。このパラメータはバックアップ操作のみに適用され、リストアには適用されません。
バックアップ操作 (
backup
、backup-and-apply-log
、backup-to-image
など) の場合、バックアップ先ディレクトリの値は次のように取得されます。backup_innodb_data_home_dir
を指定しない場合、backup-dir
の値が継承されます。backup_innodb_data_home_dir
が相対パスの場合、そのパスはbackup-dir
値に相対的 (つまりその下) に配置されます。""
のbackup_innodb_data_home_dir
は/
ルートディレクトリを表します。backup_innodb_data_home_dir
が絶対パスの場合、その値はそのまま使用されます。
バックアップディレクトリを簡単に再配置できるようにし、
backup-my.cnf
ファイルの編集を避けるため、バックアップ操作では、この値がbackup-dir
値と異なる場合にのみ、可能な限り相対パスを使用して、backup-my.cnf
に書き込みます。backup-to-image
操作の場合、単一ファイルバックアップがマシンに依存しないように、backup_innodb_data_home_dir
オプションの最終値を相対パスにする必要があります。 -
backup_innodb_data_file_path
=VALUE
InnoDB データファイルの名前とサイズを指定します。例:
ibdata1:32M;ibdata2:32M:autoextend /abs/path/ibdata1:32M:autoextend innodb-dir/ibdata1:32M:autoextend
このパラメータは
backup_innodb_data_home_dir
とともに、バックアップリポジトリ内の InnoDB データファイル (ibdata1
、ibdata2
など) が存在する場所を指定します。バックアップディレクトリ内で、相対パスで指定されたすべてのデータファイルは
backup_dir
パスに相対的に配置されます。絶対パスで指定されたすべてのデータファイルは、backup_innodb_data_home
ディレクトリ内に配置されます。パラメータが指定されていない場合、
innodb_data_file_path
オプションの値から値を継承します。ソースと宛先の両方で同じファイルに解決される絶対パスを使おうとすると、バックアップは取り消されます。バックアップ内の InnoDB データファイルに絶対パスを指定するには、
backup_innodb_data_home
オプションを""
に設定する必要もあります。 -
backup_innodb_log_group_home_dir
=PATH
バックアップ InnoDB ログが存在する場所を指定します。通常
backup-dir
と同じですが、別にすることもできます。ログファイルの名前は修正されますが、再構成できません。
このパラメータはバックアップ操作のみに適用されます (リストアには適用されません)。
バックアップ操作はこの値を使用して、
backup-my.cnf
にinnodb_log_group_home_dir=
としてそれを書き込みます。value
copy-back
およびapply-log
操作の場合、backup-my.cnf
内のinnodb_log_group_home_dir
はその作成方法と互換性があるように処理されます。 -
backup_innodb_log_files_in_group
=N
ローテーションされるまでのバックアップ内の InnoDB ログファイルの数を指定します。例: 5。
通常
innodb_log_files_in_group
と同じですが、別にすることもできます。このパラメータの値は次として取得されます。
コマンド行または構成ファイルから指定された
backup_innodb_log_files_in_group
値。または使用可能な場合にデータベース接続からの
innodb_log_files_in_group
値。またはコマンド行または構成ファイルからの
innodb_log_files_in_group
値。
-
backup_innodb_log_file_size
=SIZE
次のログファイルに切り替えるまでのバックアップ内の単一の InnoDB ログファイルの最大サイズを指定します。例: 20M。
通常
innodb_log_file_size
と同じですが、別にすることもできます。このパラメータの値は次として取得されます。
コマンド行または構成ファイルからの指定された
backup_innodb_log_file_size
値。または使用可能な場合にデータベース接続からの
innodb_log_file_size
値。またはコマンド行または構成ファイルからの、指定された
innodb_log_file_size
値。
-
MySQL インスタンス内のすべての InnoDB テーブルスペースのページサイズ。ページサイズは MySQL インスタンスと同じ値にする必要があります。デフォルトで、サーバーの innodb ページサイズを想定します。
-
backup_innodb_checksum_algorithm
=NAME
InnoDB テーブルスペースの検証に使用されるチェックサムアルゴリズムの名前。デフォルトは「innodb」です。
-
backup_innodb_undo_directory
=PATH
InnoDB が Undo ログの個別のテーブルスペースを作成する相対または絶対ディレクトリパス。一般に別のストレージデバイスにそれらのログを配置するために使用します。
-
backup_innodb_undo_logs
=NUMBER
InnoDB がトランザクション内で使用するシステムテーブルスペース内のロールバックセグメントの数。この設定は、Undo ログに関連する相互排他競合が観察された場合のパフォーマンスのチューニングに適切です。
-
backup_innodb_undo_tablespaces
=NUMBER
ゼロ以外の innodb_undo_logs 設定を使用する場合の Undo ログが分割されるテーブルスペースファイル数。デフォルトで、すべての Undo ログはシステムテーブルスペースの一部であり、システムテーブルスペースには常に innodb_undo_tablespaces によって構成されたものに加えて、1 つの Undo テーブルスペースが含まれます。
-
バックアップ操作のタイムスタンプから形成された名前で、バックアップディレクトリの下にサブディレクトリを作成します。多くのバックアップスナップショットを格納する単一のバックアップディレクトリを保守するために便利です。
デフォルト: タイムスタンプされたサブディレクトリは作成されません。新しいバックアップに同じバックアップディレクトリを再利用するには、前のバックアップファイルを手動で削除するか、
--force
オプションを指定して、それらを上書きします。